走りながら音楽を聴くことについて

わたしは、次第に無口になっていくだけでなくて、考えることをしなくなった。何も考えずに歩いて、電車に乗って、仕事をして、電車にのって、たまに走ったり、映画を観たりしても、ほとんど何も考えていない。たいしたことを考えていない人が音楽を聴いても、ぼおっと感が強まるだけなのだけど。時に、外で音楽を聴いているとはっとすることがある。
まだ夜が明けないところを走って、world’s end girlfriendの何かの曲がノイズから次第に美しいメロディをもつところで、急に空が明るくなったことに気づいたとき。あのメロディに瞬間、体が天上へ持ち上げられる。
週末に歩きなれた海辺の浜を走って、The Album Leaf の何かの曲の小さな音の単調な繰り返しを聴いていると、脚が浜辺にはまる瞬間がとてつもない快感になるとき。音楽と一緒に時間も感覚も周りの景色も止まったようにカタカタと動いて見える。
電車に乗るときはいつも下を向いて本を読んでいるのだけど。遅刻をしてガラガラの有楽町線で地下に潜る数百メートルをぼおっとして前を向いてJoanna Newsomを聴いていたら、車両の中に冬の強い日差しで、ほこりがきらきら輝いてとてもきれいだと感じた瞬間。Joanna Newsomの声とほこりのキラキラさに体が座席から浮いてしまった。

そんなThe Album LeafJoanna Newsomの日があったところで、彼らの来日が決まっていたらしい。
ジョアンナ・ニューサムhttp://mapupnews.jugem.jp/ The Album Leafhttp://smash-jpn.com/band/2007/01_album_leaf/index.php
行けるものなら、行きたいわ。と書いておく。

The Lie Lay Land Ys Into the Blue Again (Dig)