2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

 空白に落ちた男

文化庁の芸術家海外留学制度とかで演出家が海外に行くと、みんなつまらなくなって戻ってくる。というわたしの長年の理論をまた証明するために「空白に落ちた男」を見にベニサン・ピットまで。駅前の京金で蕎麦を食べられればいいんですから。という気概で行…

性的に正しいへた文字と性的に正しくないかたわ萌え

若手とは程遠いわたしはホワイトボードに文字を書くなどという半端な行為をしなくなっていたはずなのに、何かの間違いで殆ど初対面の人前でキュウキュウと文字を書くことになる。人前で唄うのと文字を書くのだけは、その下手さゆえ自我が崩壊してしまうくら…

 「おそいひと」と world's end girlfriend について

すでに、この映画について忘れ去られようとしている画面や物語を自分からひっぱりだして、書いてみる。 映画に美味しい物を食べる場面は必須だ。そして、二人で美味しく食べる場面があると、その二人は愛し合っていることになる。というわたし的映画文法に則…

はじめて見た夢の終わりに

映画「おそいひと」については、2004年に完成されていて、全く覚えていないのだけど、その2004年に「はてな」のキーワードに「おそいひと」を登録したのはわたしだった。4年前のわたし、よくやった。それでも、この映画が日本で公開されなかったこ…

 「おそいひと」にぜんぶ

同じポレポレ東中野で上映している「おそいひと」は気になるけど、なんか面倒くさい映画?でも、せっかくだから見てみようかと。せっかく人間の本領発揮をして、久々の自分二本立て。そして、そんな軽い気持ちで降りて行った階段をものすごい重い気持ちで上…

かれのセックスに泣くな

って、いいかげん、こんなタイトルにあきてきてるんですけど。久々の平日に休みをとって映画を見に東中野まで。そもそも、映画はいまおかしんじの「たそがれ」を。今岡信治名義?脚本の「手錠」以来、結構いまおかしんじ作品は見ていると思う。「手錠」の佐…

 全然大丈夫にキャッチアンドリリース

またもや、ダッシュで渋谷のセンター街を駆けぬけて目指しましたパルコのpart3の上の方。汗だくになりながら、映画館に入ると、後ろや横にテレビや雑誌やらマスコミの数がすごい。R−1以降もあまり露出がない鳥居みゆき目当てなのか、ちょっと異様な雰囲気で…

全然大丈夫じゃない鳥居みゆき

会社の隣に座る人から「映画「全然大丈夫」の鳥居みゆきトークショウのチケットをとれました」というメールを夜中にもらった。二人で木曜の夜に「ヒットエンドラーン」を歌いながらセンター街を歩いて帰れるのかと思っていたら、わたしが鳥居好きなので一枚…

 しっつこく、人のセックスを笑うな

それは、ビョークを見た後に電車に乗ってチョコを食べながら前に座って寝ている人のつむじを凝視し脳内でビョークのライブのアンコール曲「DeclareIndependence」で「ハヤーハヤー」の掛声の繰り返しからいつのまにか人のセックスを笑うなの楽曲「エンジェル…

 相対性ビョーク論

7時から武道館でビョークだというのに、午後6時で打ち合わせ中に休憩をとりましょうなどという悪魔の囁きを遮って無理矢理トイレ喫煙禁止令を出して結論のでない会議に句点を打ったのが7時。そして武道館に着いたのは7時15分。怒濤の姫ライブで1時間…

 陰日向で君のためなら千回もセックスを笑うな

映画「陰日向に咲く」は本当に時間つぶしとして映画館に入ったとしか記憶がすでになく、「君のためなら千回でも」は、いったい何が千回なのかが気になって見に行ったが、なるほどな千回だった。ただ予告編をみたところでは想像できなかったリアルな暴行シー…

 アートはお金のためにある

森美術館では、よく耳を澄ますと、まわりはみんな中国人のカップルか中国語を練習しているカップルたちだった。 展示の「アートは心のためにある」というタイトルよりも、「現代美術は金融市場のためにある」というメッセージなのかというくらい、UBSの資…

人のセックスは笑います

施設に入所したわたしの父は最初のうちは、ここを出してくれと、俺が何か悪いことをしたのかと逃亡し続けていたのが、比較的落ち着いたというよりも、戻るべき家があることがわからなくなってきたこの頃だということで、外出をさせてみた。車で内気な犬に会…

 生者にも死者にも無頓着な世界 コーマック・マッカーシー

わたしの部屋の本棚と床は、雑然としながらもひたすら面白い小説とかとにかく立派な小説とか何度も読み返せずにはいられない小説といったような見えないラベルが貼られて区分別けができている。そこからさらにレイモンド・カーヴァーやJ・D・サリンジャーや…

バレンタインの終わりゆく数多のセックスの上から

わたしが毎日のように通うネットカフェはホテルの上にあるので、眺めは綺羅星のように美しく、利用する人もよくわからないサラリーマンか忙しそうなOLかカップル個室に不倫カップルがぽつぽつみたいなところが妙に和み落ち着く。のはずが、さすがに今日は…

 童貞。をプロデュース

加賀君にくぎつけ。加賀君になりたい。というより加賀君の母親になって家族会議でこんな映画に出てしまってエと叱りながら嬉しがりたい。キャラが立つという言葉こそこの1と2の童貞主人公達のことだ。それにしても加賀君の格好よさ。自意識過剰と職業差別…

童貞魂

会社で前に同じ担当だった女性からイラストレータの使い方を聞かれているうちにデザインを手伝うことになって自分の家の猫の下から撮った写真を使うことは断れたりしつつそれがどうやらわたしが知っている男へのバレンタインカードであることに気づいたとき…

 女の子に食べられたいのがケーキの性

日曜の深夜のTV東京で放送されている「ケーキーズ」に衝撃。景気組のやくざがケーキにさせられて。。という物語。可笑しくシュールで哀しくてエロイ。とわたしの求める物語の全てがあった。YOUTUBEに、今のところは過去の放送分が全てアップされている。い…

 何もかもが窓にくっついていた

朝走るためにウェアの準備をするものの、ヤン・ファーブル「死の天使」を見た興奮なのか、ただコーヒーの飲み過ぎなのか、うまく寝られずにそのまま雪の降らなかった日曜日の海沿いの道を走ることにした。手袋をつけて帽子を被りipodのイヤフォンを帽子の中…

 ジャン・アンリ・ファーブル「昆虫記」のつづきとしてのヤン・ファーブル「死の天使」

文学であって詩集でもある「ファーブル昆虫記」は、いつもわたしの本棚の特等席にある。だからヤン・ファーブルについても、美術作品や舞台も何度か見たことがあった。そのくせ、今回は期待よりも歳をとったピーター・グリナウェイの映画に豪華だけどひたす…

もうこんな楽しいことはぼくの人生に二度とない。と荒川くんは言って

あれを見たとか読んだとかを書く気力が全く失せていたところ、また突然、自分の中で今月で地球が滅亡したら何を見る?みたいな衝動が起きたのか、知らないものを見たり聴いたり食べたり登ったり、無理して時間とお金をやりくりをして出かけた雪の間の日々。…

 ひとつ残らずきみを悲しませないものを

どういうわけか、とつぜん。さほど意味があるとは思えないようなきみの声が聞こえてきてあごの下をなでてあげるときのきみの表情を思い出したり。そんな記憶にとらわれてしょっちゅう胸が苦しくてしかたなくなるのだよ。てなことをかなり離れた部屋の端から…

 わたしたちは他人の人生を生きています

ガンモのハーモニー・コリンで熱狂した人たちをまた同じ映画館に呼び戻したかのようだった「ミスター・ロンリー」は、こっちも向こうも歳をとったからなのか、いきそうでいかないような映画だった。それでも予告編では想像できなかった展開は、一日前に読ん…

 竹橋から北の丸公園

オペラシティで開催されている池田満寿男展を見に行った人で、同じ入場料金に含まれるというだけの理由で、ついでにわずかなスペースにおいてある名知聡子のたった4枚の絵を見てしまったら、みんながみんなこの巨大な絵の衝撃にやられてしまうのではないだろ…

わたしいまめまいしたわ

仕事中に施設から父の意識が無くなったので病院へ行ってほしいという連絡があって、説明された病院をネットで探して早退した。そんな似たようなことが去年だけでも数回あったのだが、今度の「痛覚がありません」という本格的に聞こえる説明に、今度こそなの…