舞台

 ポツドール 顔よ

生まれつきわたしは外見に不自由な人なので。もう顔のこととか不細工な男の恋愛観とかセックス観とかを小劇場すごろくそのまんまに本多劇場まで成り上がってきたポツドールというか三浦大輔に語られたくないですから。本当は観たくないんですからねと岡村靖…

 洞海湾 ー九州任侠外伝ー

一方、サモ・アリナンズのというか松尾スズキの10年ぶりくらいの再演「洞海湾 ー九州任侠外伝ー」は、ちょうど10年くらい古いという風情な物語ではあったのだけど。閉塞感から解放感。上昇志向と堕落志向。叶えられない夢とくだらない現実。神様と薬。ゲ…

 おもいでをつくってみる

レニ・バッソ「パラダイスローグ」。田中泯 「世界堂々でんぐり」。Co.山田うん「ドキュメント」をさくっと観たのだけど、次第に踊りばかりを観に出かけているのはなぜなんだろう。あまり話題にならなかった「ムネモパーク」が(おお。今回もひらづみさんが…

 「ムネモパーク」鉄道模型の夜

康本雅子「チビルダ ミチルダ」を見た次の日に「ムネモパーク」の演劇を超えたところに悶絶。この舞台設定のアイデアが素晴らしく、老人達の振舞いが素晴らしく、成り行きかと思わせて緻密な舞台構成が素晴らしい。舞台の鉄道模型とそこに積んだカメラが映す…

 みすぎた

先週は仕事を休んで殆ど毎日舞台を見た。五反田団とチェルフィッチュとサイモン・マクバーニーの「春琴」も西巣鴨で「溺れる男」も見た。映画館へも行き、舞台のあとにレイトショウにも行った。そのついでに、母の病院と猫の病院と自分の病院へ行っては、み…

 H・アール・カオス

湯島のデリーでカレーを食べて汗をかきながら歩いて上野文化会館まで辿り着くと、劇場の入り口には救急車が回転灯をまわしながら停まっていた。それは、H・アール・カオスの舞台で使われるロープ吊りの保険のようなものだったのかと思ったのだけど、真相は…

 空白に落ちた男

文化庁の芸術家海外留学制度とかで演出家が海外に行くと、みんなつまらなくなって戻ってくる。というわたしの長年の理論をまた証明するために「空白に落ちた男」を見にベニサン・ピットまで。駅前の京金で蕎麦を食べられればいいんですから。という気概で行…

 ジャン・アンリ・ファーブル「昆虫記」のつづきとしてのヤン・ファーブル「死の天使」

文学であって詩集でもある「ファーブル昆虫記」は、いつもわたしの本棚の特等席にある。だからヤン・ファーブルについても、美術作品や舞台も何度か見たことがあった。そのくせ、今回は期待よりも歳をとったピーター・グリナウェイの映画に豪華だけどひたす…

 大人の中の人

二度目の「ドブの輝き」を最後のあたりで。いくつか最初の頃の舞台といじって濃くなってはいた。大人計画という劇団をドブとして説明をしていたけど、これだけ長くドブのままでい続けて、下品さを失わないまま輝かせている中の人は元気がなさそうだけど凄い…

 「ドブの輝き」と「チューブラルーム」 

個人的には大人計画の本公演では「ヘブンズサイン」、ニッソウヒでは「フクスケ」がらしさの頂点だったと感じているのだけど。こんなに本気でおかしい「ドブの輝き」を見てしまうと、もう大人計画は松尾スズキ劇団ではないのな。という方向に感動。特に最後…

 LIVE STAND

前評判ほど空いているわけでもなく、大入りというほどでもなく、そこそこの入りでそこそこの盛り上がり。みたいな雰囲気だったが、正規の値段だと1日8000円というのが、吉牛何杯分?と考えると微妙。音楽や舞台がそのあたりのチケット代となっているの…

 モーゴの人々

最近のシティボーイズの舞台は、その芝居自体よりも台詞をかんだり忘れるところで盛り上がるというのはいかがなものだろう。とか思いながらも馬鹿なことをやりつづけることをしているだけで、いろいろなことはどうでもよく思えてくる。60を越えても70を…

松尾スズキはまだ面白いのだろうか

いや、面白いよ。きちんと笑えるし。泣かせるし。「ドライブイン カリフォルニア」も「業音」も見事にきれいだったし。でも、あのゾクゾクくるような気持ちとは違う。そもそも、松尾スズキによる大人計画の本公演って、数年に一度になってしまった。今は、オ…