「ムネモパーク」鉄道模型の夜

康本雅子「チビルダ ミチルダ」を見た次の日に「ムネモパーク」の演劇を超えたところに悶絶。この舞台設定のアイデアが素晴らしく、老人達の振舞いが素晴らしく、成り行きかと思わせて緻密な舞台構成が素晴らしい。舞台の鉄道模型とそこに積んだカメラが映す映像をもとに進んで行く物語を観て行くに従って、ただのアイデアで混ぜられていたと思っていた老人や鉄道に必然性があって、その必然性を作り出す生真面目さに感動する。康本雅子チェルフィッチュかと迷っている人は何がなんでもこっちを観ておくべき。このYoutubeの短い映像を見て、改めてスクリーンに映し出された映像と舞台と鉄道模型のシンクロぶりを思い出しては驚愕する。

金曜の夜、玉葱を2時間かけて炒めてカレーを久々につくる。実家の親と施設の老人達へ作るのだと玉葱を炒めながら涙腺を痛める。夜中の2時をまわったところで、朦朧となりながらカレーを自分で食べようと皿によそる。習慣でカレーに生卵を落としてしまう。まあいいやと思って、生卵をカレーの上でぐるぐるとまぜる。料理をしている間中、足下から離れなかった彼女にごはんとカレーと生卵がよく混ざったところを口移しで一口あげる。まぜればいいってもんじゅないだろうよと彼女に言われて尻尾で頬を叩かれた。