犬猫と豊洲と月島と佃島の桜

実家に寝泊まりするこのごろ。 朝、♀犬(8歳くらい)を「このメス犬め!」などと朝の挨拶をしながら散歩に連れ歩く。うんちをコンビニ袋に入れる。くせのないこの柴犬の顔が次第に好きになる。かなり好きであるのでよくのしかかる。しかし彼女は犬のくせに…

 上野まで

そして、最後のセックスについての考えは、病気がちの猫のようにそっと佇んでいて。それは多くの人が、「ああこれが最後のセックスであったのね」ということについての可能性を考えない。あるいはそういう危機感をもってセックスをしないから最後のセックス…

 湯島から

人は最初のセックスについては、リボンでくるむようにして大切な場所に丁寧にしまい、語ったり語らなかったりしても、そこかしこで最初のセックスについて想い出す会というものが開かれている。しかし、それに対して最後のセックスについては、全く語られる…

 竹橋から北の丸公園

オペラシティで開催されている池田満寿男展を見に行った人で、同じ入場料金に含まれるというだけの理由で、ついでにわずかなスペースにおいてある名知聡子のたった4枚の絵を見てしまったら、みんながみんなこの巨大な絵の衝撃にやられてしまうのではないだろ…

 マーラーの上野

特にどこへ行こうか何も決めずに朝早く出かけて、思いつきで上野で降りてみる。コートのフードを被ってマスクをつけ、両手をポケットに入れたまま一人で上野公園を歩きながら、一人で歩いている自分に大人を感じてしまう。日曜日の早朝の上野では、不審な男…

 高川山

に登ったから。はじめての山登りという特集で、初心者向けとして勧められていたコースそのままを辿る。しかし山登り初心者のレベルなかなか高く侮りがたし。道も迷いつつ汗だくとか汁だくとかになりながら、なんとか辿り着いた山頂は360度のパノラマが美…

 屋久島

しつこく屋久島のことを思い出してばかりなのだけど、森絵都の「屋久島ジュウソウ」はとてもひどい本だった。あまりに中身が無いこんな文章で本を作ってしまっていいのだろうかと驚いたが、逆に屋久島に行く前に鼻についた田口ランディの紀行文「ひかりのあ…

 竹の塚

カラオケつきのタクシーというのも珍しくないらしい。わたしが昔乗ったタクシーで「わたしは唄いませんから」と運転手さんのしつこい唄ってくださいの誘いを不機嫌に断ると、「じゃあ唄っちゃうからね」と言われて沢田研二の「勝手にしやがれ」を熱唱された…

青山 お洒落な街におしゃれじゃないやってきたおまえら

実際は青山スパイラルホール「オレンジ羊の夏休み」という展示なのだけど。二人の作家の羊とオレンジを強引に重ねてしまって、美味しそうなタイトルを作ってしまったというところ。 が、もちろんそんな羊が目的だったわけではなくて、隣のピエトロのタコでも…

恵比寿

英語表記がEBISUなのかYEBISUなのか。どっちなのよ。と、いろいろな看板を見ながら思う。そして、恵比寿ガーデンプレイスのそこら中に展示中だった、ボテロ野外彫刻展。想像を遥かに超えた巨大さ。べたべたとさわりまくる。どれも、どことなく、どこかで、見…

江ノ島から江ノ電で鎌倉へ

たぶん、街とか路とかにも知らないところで、年齢だとか、性別や、容姿や、そういう入場制限みたいなものがあるのかもしれない。と、原宿や、渋谷や、青山とかとか、たまに入り込んでしまうと「いや、もうしわけない!」みたいな気持ちになることがある。 で…