もうこんな楽しいことはぼくの人生に二度とない。と荒川くんは言って

Shipbuilding2008-02-09


あれを見たとか読んだとかを書く気力が全く失せていたところ、また突然、自分の中で今月で地球が滅亡したら何を見る?みたいな衝動が起きたのか、知らないものを見たり聴いたり食べたり登ったり、無理して時間とお金をやりくりをして出かけた雪の間の日々。小指値Remix「霊感少女ヒドミ」、tsumazuki no ishi「Sheep fucker's exit」は面白かったと。原美術館ピピロッティ・リスト国立新美術館文化庁メディア芸術祭みたいなものはわたしにはまったく面白さがわかりませんでした。と簡単にすませて。起きがけに録画していたドラマ「さば」を見る。日本映画の誇り「グループ魂のできまむし」の藤田秀幸が藤田容介なんて名前に改名をしたということや映画「全然大丈夫」のスローコメディだのじいーんとする話だのという評判を聞くと、がっかり感で見ることになったこのテレビドラマは、それはそれは神懸かり的におかしかった。物語自体がいい話としても荒川良々くんが正義感の強い人としても成立しているくせに、ホームレスのミュージカルだの、その偽善っぽいところが見事だったとコネタについて朝まで語り合いたいが、もちろんそんな話し相手はいないし、そもそもまだ朝だった。そして、雪が降って電車が止まって帰れなくなったらなったで埼玉から千葉に向かって歩いて江戸川あたりで遭難してもいいや。とヤケで彩の国さいたま芸術劇場へ向かう前に。もう一度名知聡子の「天井の下」を見てこの指を背中につけたくなる。電車の中ではよしながふみフラワー・オブ・ライフを読んで三国くんに隣にいてもらいたくなる。いや、もうそんなこんなことよりも。ヤン・ファーブル「死の天使」だ。意を決しての安っぽい言葉を使うなら、私が今まで見たあらゆる舞台でも経験がなかった、生まれて初めての鳥肌というものをたててみせた日となった。