「人生とは、一曲の長い歌のようなものかもしれない」

映画「炎のジプシー・ブラス」の監督ラルフ・マルシャレックの「この作品であなたが伝えたかったことは?」という質問の答え。
と、至極あたりまえすぎて説得力が無いこんな一言も、この映画をみたあとになってみれば、「ファンファーレ・チォカリーアの長い一曲は人生のようなものかもしれない。」みたいに聞こえる。



Q:あなたはジプシー文化人々の考え方へのどんなところに魅了されるのですか。
A:メランコリーな感覚、かな。「泣く」「悲しい」という意味ではなくて、望みをなくしているんだけれど、でも望みを持っている・・・そんな感情。ジプシーは常に、「生と死」という感情を身近に持っているんだ。若い人でも命は突如なくなる、反対に、突然運が向くこともあるかもしれない、金持ちになったり成功したり、突然死ぬこともある。彼らは、神から授かった運命を信じている。ファタリズム、運命主義者なんだ。命はミラクルでマジックだと思っている。だからあまり将来のことは考えない。むしろ、日々のこと、目の前のことに関心が向く