Think of One guest:渋さ知らズ/KiLA@SHIBUYA O-EAST

前座の渋さ知らズというのもよかった。シンク・オブ・ワンキーラに対してヘリクダッタ「われわれは彼らのように難しいことができない。だけど、たまに自分たちが難しくなってくる。自分で何やってるのかわからなくなるんだ」のMCで不破さんも受けているのを見てわたしも微笑む。
超高速渋さ。毎度の逢瀬なのだけど、お互いに時間がないのだから、早くイコウみたいな性急さが楽しい。ロカビリーな格好と髪?だけど、下に赤褌が見える渡部さん。不破さんの合図をみていないかのようなさるへんさんgと、仕方ないなあ顔の不破さん。そう、後半の think of one にも渋さが登場するのだけど、渡部さんとさるへんさんは、エアギター選手権に出るがいいよ。男子は掃除の時間にみんながやるギター弾きの真似は、最後までやり続ける人間の勝ちだな。って、二人のギターひき真似をみて涙ぐむ。そして、わたしは今を生きて渋さ知らズを見れる。という幸せを凝縮して実感したよ。もしかしたら人生の幸せって渋さ知らズの舞台の上にだけあるのかもしれないよ。
すでに印刷されているセットリストという用意周到ぶりのthink of oneは、アルバムよりも断然楽しかったのだけど。なんだかとても論理的なバンドだった。それでも体を揺らさせるための音楽だから体にやさしい。聴きながら一秒くらい考えたのは、彼にとってのたどりついた音楽はルーツ音楽で、だからベルギーの音にモロッコの音を合わせるには、論理だけでなく、その血も一緒に入れてしまったのだからして、当然のようにブラジル音楽と融合させるにはブラジル人を入れてしまったのだね。血はリズムで肉はメロディだ。逆は不可。そして、あまりにも緻密に計算された演奏に鼻白むように思えたのが、やはりバンドとしての魅力、面白さがたまらなく感じる。
それに対してさっきまで面白がっていた渋さは、ソロの魅力のたし算的なところが多すぎるのでは?とか、もっとバンド全体の面白を出してくれればいいのにさ。とか無知なりに妄想しているところでの、渋さの乱入で訂正。訂正!いや、もうどっちもどっち!あんたたち、よくこんなリズムに生きなり合わせるよ!とすごいものを見れた水曜日。そして、ついでに、Think of Oneの直前に見たからこそ、渋さ知らズの音がとても日本的な音でできていることに気づいた。という夏休みの宿題的結論をつけて蒸し暑い渋谷のラブホテル街をテクテク歩いて頭がクラクラとなる。