両手いっぱいの音を
本も音楽も基本はお店に行って、適当といえば適当に。でも何かそれを手にするのには、人と人との出会いのような必然があるはず。というどうでもいい理由をつけたりしては衝動買いをしたアルバムたち。
MUMのようなものを。ということで、スコットランドのさまざまな楽器のようなもので音を出すというHalf Cousin の The Function Room 楽器だけでなく、声のハーモニーも奇妙でいて美しい。ビートルズのgirlはまるでオリジナルかのように美しく囁く。
はい。すいません。こんなに若いアメリカ野郎Bright Eyesにしみじみさせられるとは思いませんでしたよ。そして、彼が作る曲がシングルで1位になるなんてアメリカは不思議な国だ。3月に来日公演をしてしまうから、フジロックや夏のフェス参加はないのかもしれないけど。生で見たい彼ら。たとえ歌詞カードを見なくても、自分たちが進みたい道を照らし出しているのがわかる、どれも聞き応えがあるアルバムで。
二枚同時リリースというわけのわからないことをする、ブライト・アイズ。コナー・オバーストの発する声というより、言葉を発するイントネーションにどうしようもなくひっかかる。そしてアメリカシンガーの王道でもあるかのような、語りかけられているかのような言葉は、とてもまっすぐにわたしに届く。
David Sylvianも、何度もライブを見ているのだけど。あの声とたたずまいにやられる。と、歳を重ねるにしたがい何だかどんどん彼は進化していくのに、こちらは、なにも変わらない平凡な日常を淡々と過しているのだなあ。と、そんな自分の凡庸さを静かに思い知らせてくれる彼のアルバム。
そのデヴィッド・シルヴィアンと同じコーナーにおいてあって買ってしまったDamon & Naomiは、昔のチェリー・レッドやクレプスキュールのにおいがして、気持ちがよい。
映画を観るつもりでまだみていない、レイ・チャールズのサントラ「Ray!」たくさん不倫をする映画らしい。みないと。
IdaもDavid Sylvianのリミックスアルバムと同じコーナーにあったので手にしたもの。静かできれいなアコースティックな曲。というイメージともちょっと違った強い意志からくる言葉とアコースティックな楽器の響きは、みごとに哀しく響く。
今年になってわたしの中でのイールズブームについで、Death Cab For Cutie ブームから、ベン・ギバートとジミー・タンボレロのグループ The Postal Service美メロというのではなくて、美ニュアンス。
Aimee Mannは、こんなモデル顔をしているくせに、歳をとっても、あいかわらず不思議な少女のような言葉とメロディの曲を作ってくれる。
しつこく、ベンジャミン・ギバードの声と言葉に触れたくて。そして、大満足。デスキャブよりキャブっている。