わたしはできるだけのことをした

一ヶ月半をかけて、ここの ライトノベル完読。全38冊を来る日も来る日も頁を捲る。しかし面白かったわけでもなく、つまらなかったわけでもなく。おそらく一番売れているらしい谷川流涼宮ハルヒシリーズが今のライトノベルの代表だとしたら、どこにオリジナルがあったのだろう。という今更感。しかしアニメをかいま見てしまうと、これは傑作かも?と思えてしまうアニメっ子なわたし。ただどのライトノベルでもついていけないのが、あの明らかな笑いをとりにいっている台詞や文書が少しも可笑しくないところ。などと書くもその笑えないのは自分の歳のせいかしらネエと思わなくもない。ただ秋山瑞人は少し例外。秋山瑞人が描く少女世界も手垢のついたSF青春メロドラマであって、笑えなくてそれこそ恥ずかしい台詞満載なくせに。ちょっと例外なのは「正しい苦しい気持ち」を味わせてくれるから。

冬の犬 (新潮クレスト・ブックス)  灰色の輝ける贈り物 (新潮クレスト・ブックス)
本を読むのは独断、面白いから読むわけでもなく、ただ頁を捲りたいから読んでいるだけなのかもしれない。とはいえ、ここであまりにもなライトノベル漬けは苦しかったので、アリステア・マクラウドの短編集「冬の犬」と「灰色の輝ける贈り物」を何度も読み返したり。カナダはケープ・ブレトン島の通になる。そして愛することを疑わない人や犬や馬たちの姿を想う。もったいなくて読めなかった彼の唯一の長編「彼方なる歌に耳を澄ませよ」No Great MischiefISBN:4105900455