2010年の冬に知床でフジロック であります

Shipbuilding2007-02-26

自分がいつでも思い出にずりずりと浸れるように、林由美香のあとをおった北海道旅行のことを書いてみる。
どうでもよかったはずの旭山動物園がなかなか侮りがたし。お客のための工夫をしているだけでなくて、そこにいる動物たちのことをよく考えられていて、少し過剰やもというくらいに動物思いのボランティアに支えられている、なかなか素敵な大人の動物園だった。そして各地で宿泊客用の強引な企画イベントが行われている。層雲峡では氷瀑祭りと言って、それはフィッツジェラルドの小説「氷の宮殿」で想像した無理矢理作られた氷の宮殿がそこかしこに聳えていた。夜にはまた強引な七色の光を浴びせられていて、ラブホテルのような「氷の宮殿」もまた乙な物であった。そんな予感がしつつも、わたしは氷の宮殿で見事に転び、尻と自尊心を多いに傷つけたのであった。強引なイベントといえば、知床のオーロラ祭り。これは、レーザーでオーロラを作り出す。という、だから何?みたいな事は微塵も思わせないくらい、あっというまに現地に連れていかれて、オーロラショウを見させられる。というイベント。しかし、結構鮮やかなレーザー光線のショウは、このまま冬のフジロックをここでやればいいのにね。と本気で願わずにはいられないくらいの雰囲気を作っていた。
冬の北海道旅行は、実際のところバスでの移動が多くなると、どこまでもどこまでも雪景色を見続けることになる。そしてガイドさんの北海道の美味しいお菓子の話を聞きつつ、眠くなる。うとうとしては、お菓子を食べる。そしてまた眠くなる。の際限のない繰り返しだったが、そのうとうとしながらの冬景色もまた北海道ツアーらしくてよかったのかも。そして一番の思いでは朝の五時に起きて、何故かホテルのロビーで体が完全に浮かぶことができるドライスーツとやらを着させられての、流氷ツアー。そしてこれまた、想像していたように、氷を踏み外して海に落ちる。でも、ラッコのような格好で苦笑いをしている自分の写真を眺めては、毎日のように会社でニタニタしているわたしをまた家でケロロ軍曹のサントラを聴きながら反省してはウジウジ落ち込んだりもするのであります。