町田康

落語特集の雑誌のBRUTUSを買ったり、「しゅべれどもしゃべれども」を読んだり、たぶん映画も観ようとしていたり、そのうち落語を聴きにいきたいわ。というぷち落語ブームなこのごろ。そして、BRUTUSにも登場していた町田康の小説こそ、落語だなあと感じていたように、やはり落語好きな男前の彼だった。町田康の最後の言葉もかなり格好いい。「落語家というのは実は、本当とは何か、嘘とは何か、国家とはどういうフィクションなのか、歴史とはどういうフィクションなのかという問いに対して、扇子と手拭いを持って、生身で立ち向かっている人なんじゃないかって」
実家で親に新聞や何やかやを読んでやるついでに、町田康の「夫婦茶碗」の一部を読んでみた。無理矢理聞かされた親の反応はともかく、句読点の少ない文章は声に出して読むと、わたしはとてもとても気持ちがよかった。町田康は、大阪の人であるのに、なぜかどの小説もときどき奇妙な東京の言葉を使うのは、江戸落語の影響なのかしら。なんてことを考えながら親よりも犬の方がよく聞いているようなきもする日曜の読書会を開いたのでした。