朝顔とフェルディナン・ド・ソシュール

Shipbuilding2008-06-21

朝顔の蔓がのびる。最初に差した1mくらいの「ささえん棒」の頭を越えてしまう。どうしようと思っているうちに、次の日にはささえん棒から真横に蔓を延ばしはじめる。さらにどうしようと思って寝て起きたら、そのまま真横の姿勢で頑張ったまま40CMくらいの恐い感じで蔓が漂う。仕事をしていても朝顔の蔓のことばかり気になる。会社隣のホームセンタで一番大きな170cmの巨大な円形棒を買う。夜中の1時過ぎに鉢に差して、朝顔に謝りながら生物学的な右巻きで棒にお洒落な感じでからませる。朝見るとすでに一番上に辿り着いていた。鉢が小さくて円柱が巨大なので、すぐ倒れてしまう。再度鉢を替えるというのも危険なので、このまま樋に紐で縛りつける。かわい気がなくなるがSM的朝顔飼育。という方向で愛をこめるようなこめていないような気分になる。
わたしは裸眼で視力が0.1とか0.2なのに普段から眼鏡を使っていない。健康診断の視力検査は自分で画面を切り替えて「C」の空いている方向にバーを傾けるという方法だった。それがもうどっちが空いているかわからないどころか、映っている事すら全くわからない状態になっても、ひらすら勘だけでバーを傾け続け、見事左目0.8を奪取。これは確率的に0.25の6乗?宝くじの一等賞並みの運をここで無駄に使ってしまったのか。と逆にうな垂れる。
上野度が高い日々。西洋美術館の「コロー展」「バウハウス・デッサウ展」「井上雅彦展」。コローの展覧会なんてはじめて。ああ上野の森に住みたい。薬師寺展には2回行ったのだけど、来月の「対決 巨匠たちの日本美術」っていうのが可笑しい。格闘技かのような対決カードを見てわくわくできる。
サッカーの試合に誘われる。同級生が監督となっているチームで、人数が足りないからという理由で試合に出る。他のメンバは、殆どが10代。平成生まれにため口で良いですかと聞かれて、笑顔を作るわたしが恥ずかしいが、以外に走れンダと煙草を吸いながら褒められて照れる。サマソニに行くらしいが、わたしはフジロックへと大人の貫録を出してみるが、今年のメンバは厳しいよ。と的確なことを言われる。後半も必死で左サイドを走って何かのアピールをする。週末の度に平成生まれたちとサッカーをしている監督の同級生は離婚をして子どもを育てていたが、最近は子どもと一口も話していないらしい。平成生まれの女性とつきあっているらしい。往々にして人生はバランスがとれている。
流山児★事務所「双葉のレッスン」を見る。天野天街さんの芝居はなんだか、少年王者舘よりも、流山児事務所で見てばかりいる気がする。誰が出ても、天野世界的映像と言語の洪水が素晴らしい。
toe VS world's end girlfriend & poltergeist ensembleのライブでは、toeの「クラブでやれると思った」というMCのあたりで出てしまう。人口密度が高すぎた。気分が悪かったことしか覚えていない。
片腕マシンガールの試写に行く。「片腕マシンガール」公開&井口昇・生誕39年記念イベントというのまであるらしい。今、井口さんはすごいスポットがあたっているのだろうか。
実家でパンを作る。母親からパン屋のパンの方が美味しくて安い。と真実を突かれる。食べる側に手作りの価値は何もない。わたしが作ったパンは、わたしの味がした。
いろいろな都合で自分の時間がなくなる中でルールを作る。
その1:家に着いて作り終わる時間が10時前であればとにかく自炊。中国語を聞きながら簡単中華が多くなる。却ってカロリーが高い気がするが気のせいのはず。
その2:ゲーム断ち。中学生か。「Here's to You」だけを聴いてがまんしる。久々にきくこの曲が頭の中でリフレイン。MGS4もペルソナ4もシレン3も話しを聞くだけで涎が出るところまでで耐える。もちろん中国語の勉強をするために。
その3:雨でも台風でも猛暑でも毎日10k走る。もちろん中国語講座を聞きながら。
以上のことから、ひたすら猛烈に中国語を勉強。4ヶ月の通信教育を一ヶ月で終わらせる。ローラ・チャンのブログも読む。中国語講座以外のテレビにも良く出ているらしいが、もう他の番組には出ないで!中国語講座だけのローラでいて。
中国語と日本語は相互に影響しあっているくせに、双方で聞き取り難い音があるのが不思議。で、テキストとして、ソシュールの「一般言語学」も読む。「各民族語は相互に異なる固有の世界像を持つ」とか「言語の音声面での恣意性」について納得。
会社近くの寂れた中華料理屋にて、疲れた感じの中国の方に中国語で注文をしてみる。彼の顔がいっぺんに朝顔のような笑顔になる。彼女がわたしと同じ会社で働いているらしいことがわかる。もう行かないようにしよう。仕事でwikiを使ったりして、中国語の表示の仕方を調べていたら、あきらめていた「はてなで中国語入力」が出来るようになる。windowsでは、簡単なユニコード変換ソフトがあるけど、Macでは標準に入っている言語ソフトでも比較的容易に作成。こんな感じでこんな漢字。「好吃不如铰子,舒服不如倒者」
ラジオ局から石井食品の詰合せが届く。ラジオのリクエストがかかったらしい。リクエストの葉書の内容は上の文章のどれかで、曲はジョーン・バエズの方の「Here's to You」だったはず。

サッカーもランニングも中国語もソシュール言語学も何の役にもたたないだろうけど、気持ち良く疲れるところだけはわたしにとって大きな価値がある。