愛することも憎しみもおなじこと

公演当日の「朧の森に棲む鬼」が割引で売られていたのでポチっとヤフオクのボタンを押す。当日なので、新橋演舞場前でこそこそと受け渡し。前から4列目で常に見上げながらも、ひたすら濃くなるいのうえ歌舞伎を堪能。だけどもうおかわりは当分食べられない。集客数で言えば、劇団☆新感線が一番の成り上がり劇団かもしれないし、たしかにとてもよく作られた舞台だった。しかし芝居全体が歌舞伎というかシェイクスピアだったり何かだったり。それでも劇団☆新感線は、最初からこういう場所でこういう商業演劇をやりたくて、やりたいことを成し遂げたのだなあ。と高い天井を見上げて感嘆。だけど、今の小劇団から次の大人計画や新感線になる劇団というのは、難しいかもしれないわあ。と床を見下げて溜息。しかし、どの劇団も新感線や大人計画のように必要もないのだ。そしてわたしは、またぎゅうぎゅう詰めの小さな小屋で膝を抱えて、毎回次の公演が楽しみになるような劇団に出会いたい。