面白さがわからないにもほどがある

最近手にする本は面白さがわからない。道尾秀介安達千夏松久淳のそれやあれや。しかし何といっても村上春樹の「村上かるたうさぎおいしーフランス人」ASIN:4163689400 はすごかった。あしかが「わたしも先を急いでいます。あしからず。なーんちゃって。なーんちゃってじゃありませんよ。ぷんぷん」とか「俺達はキンクス。シリアスなロックバンドだ。あれ、殿様キンクスじゃないんだ。こりゃまた。このやろう、はりせんチョップかますぞ」とか引用するだけでも恥ずかしいのだけど。この駄洒落は一周廻って許すとしても、それに対するツッコミの「なーんちゃって」や「ぷんぷん」にはいくら来年村上春樹ノーベル賞をとってもついていけない。村上春樹の背中が遠くに見えるよ。「村上春樹の脱力ユーモアはすごい」とか「シュールなユーモアにいやされる」なんていう世間の絶賛ぶりこそ、わたしにはシュールな書評としか思えない。面白かった本はマイケル・カニンガム「星々の生まれるところ」asin:4087734498ウィリアム・トレヴァー「聖母の贈り物」asin:4336048169須賀敦子「こうちゃん」asin:4309016219井口真吾「Zちゃん 改訂版-ロータスASIN:4883792331創元推理文庫「日本怪奇小説傑作集」asin:4488564011吉崎観音の「ケロロ軍曹」もようやく14巻までおいついたけど、テレビアニメの方の総合力には負けてしまう。そして、今回の映画版「ケロロ軍曹2」は普通のいい話しなだけでちょっと物足りない。わたしは映画版「クレヨンしんちゃん」のいい映画でしょうぶりが大嫌いなのだ。というか実は寝ておりました。半分以上は熟睡していたので何も語る資格無しでありますが、わたし以外の観客は幼児とその親。と想像していた状況のくせに、泣き騒いだり走り回る子供はいなくて、近くで騒ぐ子供がいたら言うつもりだった「赤ちゃんポストにつれていくよ!」が使えなくて残念。映画館を一緒に出てきた幼稚園児らしき女の子が母親に「ママ殿、今回はあまり笑えなかったであります」みたいな冷静な感想を語っていた。