ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジングギャスパー・ウリエルは確かに美しかった。ということしか記憶に無く。映画はミステリでもホラーでもなく、村川透による松田優作の遊戯シリーズのようだった。安心して見ていられる復讐劇というのは、どうにも単純な物語でしかない。ただ、トマス・ハリスハンニバル・レクターの物語を描き続けるのは、商売というだけでないのかもしれない。ハンニバル・レクターという人間に取り憑かれ、囚われてしまっているのだなあ。とあまりにも淡泊なラストで考えた。