こうちゃん

何かをうしなう。ということを描いた世にあまたある物語で、わたしにとって完璧な消失の物語は、須賀淳子の「こうちゃん」だ。これは酒井駒子の絵があまりに美しいので絵本として包まれて売られているのだけど、須賀敦子が唯一残したうつくしい大人の物語だ。

こうちゃん

こうちゃん